文化財

一蓮寺過去帳(県重文)

南北朝期から江戸時代に至る古過去帳。紙本墨書で折り本。寸法は縦29.4センチメートル、横10.2センチメートル。僧帳・尼帳・新帳の三帖から成り、僧帳は創建から寛永11年(1634年)までの男性宗徒、尼帳は創建から寛文3年(1663年)までの女性宗徒、新帳は僧帳・尼帳以降宝永2年(1705年)までの男女宗徒について、それぞれ法名(阿号)や没年月日、俗名や肩書き、居住地などの情報が記録されている。
僧帳・尼帳は室町期に7代住職の法阿弥陀仏(甲斐守護武田信春子)により作成されたと考えられており、甲斐武田氏の人物は伝存していない系譜資料を元に作成されたと考えられているため系譜研究にも活用されており、楯無鎧の承伝順位を記している点も注目される[5]。また職能民史や女性史など多方面で注目されている。
『甲斐叢書』第八巻、『山梨県史』資料編6上、『藤沢市史』などに収録。